こがらトップへ

HPトップへ

は〜とふるらぶこめでぃ
ほのぼのこがらちゃん
外伝

前のページへ

次のページへ

ほのぼのこがらちゃん外伝
魔法少女こがら

第四話
「流れ星?  天の川? 想いは宇宙へ!」

 


「よく晴れてるわねえ……」
「そうだね、こがらちゃん」
「抜けるような青空……だから、どこまでも飛んで飛んで
 いったのよねえ……」
「なんのこと?」
「いきなり胸を触ってくるから、思い切り殴ったの。
 そうしたらあの空の向こうのどこまでも」
「はあ……?」
「あたしにだって心の準備ってものがあるのに……」
「え?」
「あ……ううん、何でもない、何でもないのよっ!」
「ふうん……それにしても不思議な話だよねえ……」
「何が?」
「無いものを触るなんて、言葉として矛盾してるよね。
 禅問答みたいで、趣きがあるなあ」
「………」
「………」
「……それはつまり、あたしの胸が、小さいと言ってるの?」
「違うよ」
「?」
「”無い”って言ってるんだよ」
「………」
「………」
「よくわかったわ」
「わかってくれたっ!?」
「ええ。イナネームが今日を自分の命日にしたいってことが
 よくわかったわ。こんないいお天気だもんね。
 ちょっとだけわかる気がするわ」
「ええっ!?」
「さあ怖がらないで力を抜いて……痛みはないわ。
 そんな手加減なんてしない……!」
「ボクはそんなこと言ってないよお!」
「じゃあ何を言いたいのよ?」
「だからっ……こがらちゃんには、魔法のステッキで変身して
 大きな胸になって欲しいんだよっ!」
「!」
「魔法を使えば胸が大きくなるのに、どうして使わないの?」
「だって……あんな呪文なんて言えないわよっ!」
「なんでっ!?」
「恥ずかしいからよっ!」
「そんなっ! あんなにかっこいいのにっ!」
「どこがよっ……て、イナネームッ!!」
「えっ……うわあああっ!?」





「大丈夫?」
「うん……ありがとうこがらちゃん……」
「何だったのよ、今の爆発は?
 ……クレーターができてる……」
「これは……この魔法は……」
「知ってるの? イナネーム?」
「……空……」
「空? 今度の魔法少女は、空にいるの?」
「違う……空の向こう……」
「え?」
「遂に来たんだ……天空の魔法少女が……」
「イナネーム……?」
「敵は地上のあらゆるものの上にいる……」
「………」
「こがらちゃん! これは衛星軌道上からの魔法攻撃だっ!!」
「な、なんですって!?」





「イナネームはこのヒニューンに気づいたようだな。
 ……だが貴様には何もできまい。いや、貴様だけではない。
 地べたをはいずる哀れな者どもは……

 このわたしに、ただ無力に滅ぼされるしかない」





「最悪だ……こんなに早く、優勝候補のヒニューンと出会って
 しまうなんて……」
「敵は空の向こう……36000km以上先にいるのね……」
「こがらちゃん! 今こそこの魔法のステッキを使うときだよっ!
 今回はさすがにどうしようもないと思うよっ!!」
「そうね……使いましょう」
「えっ!? ほほほほんとにっ!?」
「本当よ。……それと、イナネーム。
 あんたにも協力してもらうわよ」
「え? 協力って……」





「ふふふ。逃がすことはしない。
 あらゆる距離を見通す”魔法眼鏡”のある限り、
 何者だろうとこのヒニューンから逃れることはできない……。
 さあ……とどめをさしてやろう……」
 




「さあっ、やるわよっ」
「こがらちゃん……本気? って言うか正気?」
「あったりまえでしょっ! それっ! 行っけえええええっ!!」
「!!!」





「むっ!? 魔法? 魔法が来るっ!?
 やつはここまで魔法を届かせることができるというのかっ!?
 だがこちらが魔法を”落とす”のと違い、”昇らせる”には
 相当な力が必要……威力はどうしても弱くなる。
 そんな魔法、我が魔法シールドではじき返してくれるっ!」





「さて、防げるかしらね? あたしの”魔法”……」





「! ま、魔法シールドがまるで役に立たなかったっ!?
 これは……魔法のステッキだとっ!?
 こんな純魔法の塊、我がシールドでも防ぎきれん……っ!
 しかし、これでやつは魔法を放つことはできんはずっ!」
「…………ぁぁぁ」
「なめたまねをしおって。次こそは決める! 決めてくれるっ!」
「…………ああぁぁぁぁぁ」
「? 真空中でなぜ音が聞こえる? それに、これは……魔法?
 魔法が近づいてくるっ!?」
「わああああああああ〜〜〜〜〜!?」
「! なにぃっ!? こ、これはぁっ!?」





「イナネーム、ちゃんと届いたかな?」





「ば、馬鹿なっ! 魔法無しで、どうやってイナネームを
 ここまで届かせたと言うのだっ!?
 く、くそっ! 辛うじてかわしたが……
 完全に予想外だ、態勢が崩れるっ!
 このままでは重力に引かれてっ……。
 ぐっ!? 今度は石? 石が飛んできた?」
 




「さて、休ませないわよ。どんどん投げちゃうんだからっ!」





「し、信じられん……やつは魔法無しで、ただ”投げる”という
 動作だけでここまで攻撃してきているというのか?
 態勢を立て直す暇がないっ!
 動きを止めれば……狙い撃ちになるっ!」
 




「降りてきなさい……あたしの拳の届くところにっ……!:





「馬鹿な馬鹿な馬鹿な……このヒニューンが、こんな馬鹿げた
 方法で地上に引きずり降ろされるなどっ……!」





「ヒニューン……だったかしら?
 あんたが相手にしているのは、遠くから顔も見せずに
 倒せるような甘い相手じゃないのよ……」





「認めねばなるまい……。
 魔法も使わず背が低く胸もないあの少女……。
 舞黒こがらがこのヒニューンにとって最強の敵であると……!」





「さあっ! 来なさいっ!」





「さあ……行くぞっ!」







「ようやく肉眼で見える距離に来たわね、ヒニューン」
「はっはっはっ! ”魔法眼鏡”を使わずとも、
 見えるぞ舞黒こがらっ!」
「さて、決着をつけるわ……」
「倒してくれる……滅ぼしてくれる……。
 このヒニューンの名にかけて、必ず貴様を倒すっ!」
「天空に舞う邪龍を倒すために編み出されたという
 舞黒の拳、最強の対空技で……!」
「この落下の力全てを魔力でもって破壊に変えて……!」


「叩き落とすっ!!」
「叩きつぶすっ!!」


「奥義っ! 天竜破撃っ!!」
「超魔法っ! メテオ・ストライク!!」


「おおおおおおおおおおっ!」
「あああああああああああああああっ!」





「ふああああ〜、こがらちゃん、どこ〜」
「………」
「あ、こがらちゃんっ!」
「ふうっ……あら、イナネーム? 生きてたのね」
「……ひどいことをさらっと言うね。
 実際、死んじゃうかと思ったよっ!
 この魔法のステッキの力を借りなかったら、
 地球の重力圏から離れちゃうところだったんだからねっ!」
「まあ帰って来れたんだからいいじゃない」
「うああっさり流したよこのひと」
「まあまあ」
「……それで? ヒニューンは?」
「そこよ」
「この、目を回して倒れている眼鏡の女の子は確かに……」
「強敵だったわ……」
「そりゃ、優勝候補の一角だものっ!
 すごいよこがらちゃんっ!」
「おかげで服もぼろぼろよ。……お気に入りのリボンもすっかり
 汚れちゃったわ」
「それにしても今度ばかりは驚いたよ。本当に魔法を使わないで
 勝っちゃうんだから……」
「……舞黒の拳はあらゆるものを突破して敵を討つ、
 全敵破壊の最強拳。
 その前では、何者も障害にはなり得ないわ。
 それは、距離だろうと例外じゃないの」
「……こがらちゃん……なんかすごく無茶なこと言ってるよ?」
「そうかしら?」
「胸がなくても背がなくても、人間一つぐらい取り柄が
 あるもんだねえ」
「………」
「あれ、こがらちゃん? どうして僕のことを持つの?」
「アンコールがあったから」
「?」
「もう一回、飛びたいんでしょう……?」
「!」
「さあああああっ! 行って来なさああああああいっ!!」
「やめ、やめ……うわあああああああああっ!!」



前のページへ

次のページへ

こがらトップへ

HPトップへ