は〜とふるらぶこめでぃ
ほのぼのこがらちゃん
外伝
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ほのぼのこがらちゃん外伝 | |
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「こがらちゃんっ」 「なあに、イナネーム?」 「これからどこに行くの?」 「タダ券で最近出来た屋内高級プールまで、ちょっとね」 「そうなの」 「そうなのよ」 「……ひとりで?」 「!」 「………」 「………」 「イナネームってたまにサラっと自殺表明するのね」 「はぁっ!?」 「命は大切にした方がいいわよ」 「な、何がっ!?」 「ふうっ……まあいいわ。 本当はプール、二人で行こうと思ったんだけど、 だめになっちゃったのよ。だからイナネームはその代わり」 「ふうん。お友達、行けなくなっちゃったの?」 「新しい水着見せたら、鼻血吹いて喜んでね……」 「?」 「だからあたしも普段の五割増しで殴るほかなかったのよ」 「??」 「それぐらいで寝込むなんて、ひどいと思わないっ!? 水着選ぶのだって驚かせようと思って三時間もかけたのよっ!? おまけにタダ券は今日までだから、今日行くしかないのよっ!」 「???」 「……イナネームに愚痴っても仕方ないわね」 「そう言われても……」 「行きましょっ。……あんなやついなくても、 思いっきり楽しんでやるんだからっ!」 「こがらちゃんて……よくわからないよ……」 ・ ・ ・ 「さあっ、勝負なのっ!!」 「ねえ、イナネーム……?」 「なんだいこがらちゃん?」 「あの飛び込み台の上で仁王立ちしてこっちを指さしてる女の子、 知り合い?」 「なに言ってるんだよこがらちゃんっ! あの女の子はプリンセス候補っ! 君の敵だよっ!」 「そうなの?」 「そうだよ」 「戦わなきゃいけないのね……」 「さあっ! この魔法の杖を使って変身をっ……」 「いやよ。あのこだって変身してないじゃない。 実は変身なんてしなくていいんじゃないの?」 「なに言ってるんだいっ!? もう変身して待ちかまえてるじゃないかっ!!」 「えっ……でもあの子スクール水着よ。 胸に”4の3”とか書いてあるゼッケンつけてるし」 「あれが変身した姿なんだよっ!」 「はい?」 「あれが変身した姿なんだよっ!」 「いやあの繰り返さなくてもいいから……。 そう言えばこの前のプチペターとかいうのも 妙な格好だったわね。 プリンセス候補ってのはあんな格好ばっかりなの?」 「ああいう服装が魔法を使うのにもっとも適しているんだよ」 「……なんで?」 「決まってるじゃないかっ!」 「………?」 「魔法は夢と希望の力だからだよっ!」 「え?」 「夢と希望……それだけが、奇跡を可能とするんだよっ!」 「なんかひどく偏った夢と希望のような気がする……」 「素人はみんなそういうんだっ! よけいな口出しするとやけどするよっ!!」 「な……なんなのよっ」 「人のこといつまで無視してるのっ!?」 「ああ、まだいたんだ」 「ムキーッ! ボクの名前はゼロバストっ! さあっ、勝負するのっ!」 「まあ……仕方ないから相手してあげるかなあ……」 ・ ・ ・ 「ほおらほら、水流破っ!」 「くっ!」 「どう? どうっ!? どこから攻撃がくるかわからないよねっ!?」 「ど、どうして位置が読めないのっ!? 水の流れくらい読めるはずなのにっ……」 「ボクが貧乳だからなのっ!」 「!?」 「水の抵抗なんて関係ないっ! だから泳ぎは大得意っ! おかげでついたあだ名がゲンゴロウっ!」 「………」 「魔法で胸がちょっと大きくなったけど、それでも水の中を 抵抗なく泳ぐボクを察知するのは不可能なのっ! この力でプリンセスになってみんなを見返してやるのっ!」 「ちょっと同情するわね……むしろ同感というべきかしら……?」 「このプールの中で、ボクは無敵なのっ! だからとっとと負けちゃえっ!!」 「なに言ってるのよっ! 貧乳呼ばわりされて虐げられているのは あんただけじゃないのよっ! あたしなんてうっとおしい馬鹿に毎日のように 言われてるんだからっ! こんなところで手こずってる場合じゃないのっ!!」 「でもボクには勝てないのっ!」 「確かに戦いづらいわね……でも」 「ほらほらあっ! 次は津波の魔法で押しつぶしてあげるのっ!」 「あたし……昔プールでおぼれたことがあるの」 「今度もおぼれるといいのっ!」 「……弱点をそのままにするのもなんだから、とっくに克服して るのよね……こんなふうにっ!」 「!」 「やあああああっ!」 「わあああああっ!?」 ・ ・ ・ 「プ……プールの水が……プールの水が……」 「………」 「全部! アッパー一発で吹き飛ばされちゃったのっ!?」 「どう?」 「どうって……」 「水がなければおぼれることなんてあり得ないでしょ」 「む、むちゃくちゃなのおっ!」 「無茶? これが無茶!?」 「?」 「無茶ってのはこれからする事を言うのよっ! いっくわよおっ!」 「に、逃げなきゃっ……か、体が重いっ!?」 「水からあがると体が重くなるっ……そしてっ!」 「!」 「あんたは今、ちょっとだけだけど魔法で胸が 大きくなってるからなおさらよっ!」 「し、しまっ……」 「奥義っ! 神破連撃っ!!」 「きゃあああああああ、なのーっ!!!」 ・ ・ ・ 「さあて、ポキッと」 「ああ、また魔法を使わずに魔法の杖を しかもそんなアッサリと……」 「アッサリじゃなくてコッテリと折った方が良かった?」 「わけがわからないよ……」 「まあそれはおいといて……コツを覚えれば、こんなの軽いわよ」 「そんな! 絶対に力じゃおれないはずなのに……」 「適切な場に適切な力を加えれば、 この世に破壊できないものなんてないのよ」 「そんな”適切な力”を使えるのは、こがらちゃんだけだと思う ……」 「何か言ったっ!?」 「あ? えええええと、そうだ! こがらちゃん! 水着がちょっとずれてるよっ!」 「え? や、やだ。ちょっとはしゃぎすぎちゃったかな」 「やっぱり引っかかりがないと簡単に水着がずれちゃうんだね」 「……何ですって?」 「いやあの……ずれたって気にすることないよっ! だってどこにも境目なんてないんだから、 誰も気づかないよっ! だから……」 「イナネーム……?」 「なに?」 「そんなに遠回しに言わなくてもいいのよ」 「ええっ?」 「もっとストレートに言えばいいの」 「だ、だから何のこと?」 「自殺願望があるならあたし協力してあげる。 ……だから、、そんなに遠回しに言わなくてもいいのよ」 「えーっ!?」 「さーて、ポキっといこうかな。ポキッと」 「うわわわわ、やめてぇっ! そんなとこ折れないよっ!」 「大丈夫。適切な場に適切な力を加えれば、 この世に破壊できないものなんてないのよ」 「ええええっ!?」 「そおれ、ポキッと」 「うっ……うわああああああああっ!!」 | |