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は〜とふるらぶこめでぃ
ほのぼのこがらちゃん
BBS掲載小ネタ

 

小ネタその31
湯と煙と その15

 


「ふいーっ、遊んだなあ」
「あんたってば子供みたいに夢中になって……。
 あ……」
「ん? おお、満月だな」
「綺麗ねぇ……」
「良い晩だ。こんな夜は、かわいい女の子と一晩語り合いたいな
 あ」
「殺す」
「………」
「………」
「……今なんと?」
「あんたの一番近い未来についてちょっと一言」
「なんで話をしようと言っただけでそんな物騒なことをっ!?」
「あたしの安眠を妨害したら殺す。寝る子は育つのよ。あたしの
 胸があんまり大きくないのも背がちょっと足りないのも、睡眠
 が足りないのが良くないんだわ」
「………」
「毎日牛乳飲んでるしストレッチやって背筋だって伸ばしてるし
 ……これだけ努力してるんだから、あと足りないのは睡眠時間
 よ」
「はっ」
「! そのバカにしたような笑いは何?」
「だってさ……努力? お前はその程度のことを努力というのか
 ?」
「え? だ、だって……」
「うわべだけの作業で”努力したつもり”になってそれで満足す
 る……そんなことで何が得られる? 何を叶えられるって言う
 んだ?」
「な、なによぉ……じゃあどうすればいいって言うの?」
「そうやって安易に答を求めるのが良くない。だからダメなんだ
 」
「………」
「そうだな……でも、お前にひとつだけ言ってやれることがある
 」
「え? な、なに?」


「あきらめろ」


「………」
「………」
「なんでーっ!?」
「いいか、こがら……人にはできることとできないことがある…
 …」
「重々しくひどいこと言わないでよっ!」
「なんてーかほら、無理だろ、無理」
「軽く言うなあっ!!」
「わがままだなあ……」
「なにがよっ!?」
「まあ落ち着け……ほら、あの満月を見ろよ。綺麗じゃないか。
 優しい光じゃないか」
「ま、まあ、そうね」
「見上げればそこにある。雲に身を隠す夜もあるかもしれない。
 でもいつかは、その姿を見せてくれる。変わらない、その姿を。
 だから安心できる。

 変わらないからこそ良いものだってあるんだ」

「あ、あたしは月とは違うわよ」
「そうだな……俺にとってはお前は……
 月よりも星よりも、愛おしいよ」
「!」
「こがら……」
「あっ……あんたってばすぐそーゆー恥ずかしいことを……」
「そうだこがら、月にお願いしよう」
「へ?」
「大きくなるな、大きくなるな、かといって今のバランスはベス
 トだからこれ以上小さくもなるな……」
「わ、なに人の頭なでながら怪しい呪いかけてるのよっ!?」
「呪い? 違うな。これは月への願い……いや、祈りと言ってい
 いほどの純粋な想いだ……。
 そうれ大きくなるな大きくなるな」
「やめんかーっ!」
「ぐはぁっ!?」
「あんたの言うことなんかまじめに聞くんじゃなかったっ!」
「こ、こがら……?」
「ああもうあんたの言うことなんかもう耳を貸さないわっ!
 あたしは自分の意志で努力してきっと背を伸ばしてみせる!」
「!? 血迷うな、こがらっ!?」
「うるさいっ!
 あんたの言う事なんて聞かないって言ったでしょっ!
 命乞いをしても無駄だからね。気が済むまで殴るわっ!」
「うっ……」
「いっ! くっ! わっ! よーーーっ!!!」
「うおわあああああああああああーーーーーーっ!?」


 
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