は〜とふるらぶこめでぃ
ほのぼのこがらちゃん
BBS掲載小ネタ
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小ネタその19 |
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「あ、そこの五人囃子、取って」 「了解」 「そう、そこおいて……うん、完成」 「ふむ、立派なものだな」 「へへっ、すごいでしょ。このお雛様、ひいおばあちゃんの頃に 買ったヤツなんだって。年代物よ」 「ほお……」 「さて……手伝ってくれたからごちそうするわよ。ごちそうって 言っても、ひなあられとかひしもちとかだけどね」 「お、おう……」 「? どうしたの?」 「いや、何かいつもと違うような気が」 「そう?」 「今日は勝手に家にあがっても殴られなかったし、お雛様の飾り つけが終わって用がなくなったらとっとと蹴り出されるものか と思っていたが」 「……あんたあたしのことなんだと思ってるのよ……?」 「いやあのそれはなんてーかっ……」 「後ずさりしないでよ」 「!? じ、自分でも意識していないうちに5メートルも後ろに? 気分は瞬間移動だ」 「なにやってんのよ……殴らないからこっちに来なさい」 「お、おう……」 「いい? 今日はひなまつりなのよ」 「おう」 「桃の節句! 女の子の日っ!」 「そうだな」 「女の子っ! オンナノコなのよっ!!」 「何をこだわってるんだ?」 「あたしは普通の女の子だって言うのに、あんたが来てから殴っ たり蹴ったりしてばっかりっ!」 「それは俺のせいなのか?」 「あんたのせいでしょっ! 自覚しなさいっ! ……それで、決めたのよ。ひなまつりをきっかけに普通の女の 子らしくするっ! 脱! 暴力宣言!」 「ほ、ホントか?」 「本当よ」 「本当に殴ったりしないのか?」 「そんなことしないわよ。だってあたし……女の子だもん」 「じゃあこんなことしても殴らない訳か?」 「ちょっ……なんであんたってばいっつも後ろっから抱きしめて くるのよっ?」 「こんなことしても殴られないのか?」 「わっ、わっ、ちょっとどこを……」 「じゃあこんなことも……ぐはっ!」 「………」 「こがら……痛い……」 「………」 「1分と持たない脱暴力宣言……」 「……あたし、思うのよ」 「………?」 「言葉や絵や彫刻や、思ってることを形にする方法っていくつも あるわ。でも一番大切なのは何を語りたいかだと思うの」 「………」 「想いや考え……外に伝えたいいくつもの、自分の中にあるもの ……本当は、それが先にあって、その後でどうやって表現する かが決まる」 「こがら……?」 「でも、方法を間違えると表すことができない……うまく伝わら ない……」 「なにが言いたいんだ……?」 「拳じゃなきゃ語れないことがあるわよね?」 「えっ!?」 「拳じゃなきゃ伝えられない想いってあるわよねっ!?」 「そっ、それは何か違うような……」 「今の世の中、女の子だって主張する時代っ! あたしは女の子 として、力一杯全力で語るわっ!」 「………」 「このっ! 拳でっ!!」 「……逃げよう……」 「今日はとことん語り合いましょうっ! おひなさまかざってく れたお礼の意味も込めてっ! 普段の5割り増しで行くわよっ! 」 「!」 「そりゃーーーーっ!」 「うっ……うわああああああああああああーっ!!」 了 |