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は〜とふるらぶこめでぃ
ほのぼのこがらちゃん
BBS掲載小ネタ

 

小ネタその16
〜湯と煙と その6〜

 

「あら、こがらお帰り」
「………」
「どうしたの? そんな真っ赤になって? ……のぼせたの?」
「っ……! 違うっ!」
「?」
「もう、あいつってばっ! あいつってばぁっ……!」
「なにがあったの?」
「聞いてよ母さんっ! あいつのせいでっ……」

「俺のせいで?」

「!」
「よお、こがら。さっきは言いそびれたが、浴衣似合ってるぞ」
「なにをっ……! ふ、普通の服に着替える暇なんてなかったか
 ら着てるだけよっ! それにしてもあんた、一体どの面下げて
 ……」

「あらあら……ちょうどよかったわ。そろそろ御夕飯の時間よ。
 もうじき仲居さんが料理を持ってくるから、ゆっくりしってね」
「か、母さん?」
「なぁに?」
「この部屋で食べるの?」
「そうよ」
「こいつと一緒に?」
「ちょうど三人セットがお値段的に一番良かったし」
「……何故なの?」
「?」
「何で今回の旅行はこーゆーことばっかなのっ!? なんかあた
 しすごく流れにのせられてる気分よっ! それもとっても嫌な
 流れにっ!」
「いやねぇ……さっきから何をわからないこと言ってるの、こが
 ら?」
「あたし嫌よっ! だってこいつっ……!」
「ん?」
「……よくよく考えたら、あいつと一緒にお風呂入ったなんて、
 母さんに言えない……!」
「? 彼がどうしたの、こがら?」
「な、何でもないっ!」
「じゃあ、お食事にしましょう」
「う、うん………」



「うわあ、立派な舟盛り………」
「今回の旅行、母さん奮発しちゃった。さ、召し上がれ」

「おお、おいしそうだな。こがら」
「あんたねぇ……」
「?」
「まあ一緒に食べるのは仕方ないとして、何であたしの隣なの?」
「他にどこに座れと?」
「どこって………」

「あらあら……二人でそうして並んでると新婚さんみたいね」
「!」
「こがらがももうお嫁さんになれるくらい大きくなったのね……
 母さん嬉しいわっ」
「なななななななにいってるのっ!?」
「あらあら。真っ赤になって照れちゃって……こんなにかわいい
 こがらを見るのは久しぶり」
「べ、別に照れてなんかっ……!」
「でも耳まで真っ赤よ」
「ウソっ」
「こんなに照れてるこがらを見るのは……そうね。小学生の時以
 来かしら」
「?」
「プールでおぼれた日。彼に助けてもらったこと、嬉しそうに、
 誇らしげに……でも照れ臭そうに、目を輝かせて話して……あ
 のころはまだやんちゃな感じだったけど、ホントに大きくなっ
 たのね………」
「や、やだウソそんな昔のことっ」
「良かったわねこがら」
「な、なにがっ」
「あなたの王子様が、今となりにいて」
「かっ……かかかかか母さんっ!?」
「……とまあ冗談はさておいて」
「………」
「………」
「……じょ、冗談!?」
「冗談」
「かあさん………?」
「ほんとこがらはからかうと楽しいわね。母さん悪のりしちゃっ
 た」
「あ、あのねぇ……」
「最近仕事が忙しくて、話す時間がなかったから……つい、ね」
「も、もうっ」
「まあ落ち着いて。ほら、水飲む?」
「うん……でも母さん。はっきり言っておくと、あたしはこいつ
 の事なんて何とも思ってないんだからねっ。誤解を招くような
 発言はやめて欲しいわ」
「はいはい」
「ゴクッ……んん!?」

「こがら……? おばさん、何を飲ませたんですか?」
「水っぽいもの」
「水っぽいもの?」
「お米を発酵させてつくる、水っぽいもの」
「!?」


続く

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