は〜とふるらぶこめでぃ
ほのぼのこがらちゃん
BBS掲載小ネタ
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小ネタその9 |
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「母さん、荷物お願いっ!」 「夕方までには旅館に帰ってくるのよ。御夕食、豪勢なの頼んど いたんだから」 「はーいっ」 「来たわ来たわ、温泉街っ!」 「そうだな」 「この微妙にしなびた感じがいいわよねっ!」 「いいわよねって……」 「売れてるんだか売れていないんだかよくわからない無数の土産 物っ! 見てるだけで飽きないわっ!」 「何か変なところに価値を見いだしてるよな、お前」 「まあ、何にしても湯気に煙る温泉街って、情緒があるわよね… ……」 「じょ、情緒?」 「石畳の坂とか…人通りが多くても、それがせわしく感じられな い……冷たい冬空の下だけど、ここにいるとどこか暖かく感じ られるような、時間がみんなゆっくり流れているような、不思 議な雰囲気よね……」 「そうだな……なんて言うか、まったりできるよな」 「それはいいとして……」 「ん?」 「何であんたがここにいるのよっ!?」 「えっ?」 「今日は母さんとの年に一度の温泉旅行よっ! 二人っきりの旅 行に、なんであんたがくっついてくるのよっ!?」 「くっついてくるって………女二人っきりの旅行だと何かと不安 だからって、俺はお前の母さんに誘われたんだぞ」 「わかってるわよっ」 「じゃあ………」 「ただ、この状況を信じたくないだけっ」 「信じたく……ないのか?」 「そうよっ! もうサイテーッ!」 「俺は、この状況を信じられないんだけどな……」 「えっ?」 「幸せすぎて……こんな幸せな状況、信じられない………」 「なっ……」 「こがら……」 「な、なによっ! 温泉旅行に一緒に来たぐらいでっ! だいた い一緒に温泉旅行に来るなんて……まるで倦怠期も通り過ぎた 年寄り夫婦みたいじゃないっ! そんなので喜んでるなんてバ ッカじゃないのっ!?」 「それはすごい偏見だと思うけど、そうだな……」 「ん?」 「そのくらいの年齢になっても、こうして二人でいられたらいい な………」 「………!」 「さて、とりあえず温泉まんじゅうでも食べてみないか?」 「ま、待ってよっ! もうっ………」 続く |