は〜とふるらぶこめでぃ
ほのぼのこがらちゃん
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その4 |
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「結構降ってるわねぇ。 ま、傘はちゃんと持ってきたからいいけど。 でも雨の日って湿気で髪が鬱陶しいのよねぇ。 のばすのやめようかな………」 「こがらぁっ!!」 「もっと鬱陶しいのが来るしっ………!」 「ぐふっ!」 「まったく………」 「後ろから接近したのに、なぜ……?」 「パターンだし、あれだけ大声出してたら……」 「そうかっ! わかったぞっ!」 「!?」 「こがらの胸は貧乳だっ!」 「!」 「その薄さ故、胸と背中の違いは希薄っ! というより、ないっ!! したがってこがらには前後の概念そのものがないんだあっ!!」 「オラァッ!!」 「ぐほっ!」 「見たい…? 紅い雨? きっと綺麗だと思うけど」 「すっ……すみません………」 「じゃ、あたしは帰るから」 「……そうだな、帰ろうか」 「ついてくるつもり?」 「傘忘れた。入れてってくれ」 「濡れて帰りなさい。 よっと………」 「!」 「? じゃあね」 「………」 「パフェでも食べてこうかな………」 「こがらぁっ!!」 「?」 「胴をっ! 掴んでっ!!」 「!」 「引き上げるっ!!」 「!!」 「これが………!」 「反応できなかった…?」 「”だっこ”だっ!!」 「速いっ……!」 「う〜ん、こがらぁ」 「何なのよあんたはぁっ!?」 「どうしてこんな大人ものの傘を使ってるんだ?」 「別にいいでしょ……… ってそれが後ろから抱き上げられてる理由なの?」 「大きな傘は凶器だ」 「?」 「かわいすぎるんだよ〜」 「ん……えっ?」 「その包みこんでしまうような大きさはお前の小柄さを強調する。 後ろから見るとまるで傘だけが歩いているような不思議っ! その殺人的な可愛さにこの俺が耐えられるか!? いやっ、耐えられるはずがないっ!! 俺が俺である限り、そんなことがあり得るものかっ!!」 「なによっ…それっ……」 「しかもピンクの傘っ!! これはこのままだっこしてお持ち帰りするほかあるまいっ!!」 「………っ」 「さあ、行くぞっ! ………ってどうした? いつもならこの辺で苛烈な突っ込みが入るはずだが」 「……い……なの…」 「ん?」 「……息……なの…」 「? よく聞こえないが」 「だからぁっ!! さっきから息かかってるっ!! あたし首筋弱いのぉ!!」 「えっ……ええええ?」 「や、ちょっ………息っ…!」 「うわ確かに言われてみれば目の前に首筋がポニーテールだけに 後れ毛のほつれ毛がなんか色っぽいって言うかしかもべったり 体密着してるしなんだかってべったりってなんかやらしい表現 だが……」 「い…き………んっ…」 「えとその別にそう言うことしようという意図があったわけでは なく確かに年がら年中好きとか言っている以上そう言うことを 全く考えていないと言えば嘘になるっていうかその確かにそう 言うこと考えてるよそりゃ好きだものって何墓穴掘ってるんだ 自分……」 「……やっ……あ……」 「あうあうでもそういうんじゃなくて小柄のことは守りたいっつ うかだって6年前引っ越してからようやく戻ってこれてそうし たら何もかも変わっていたけどお前の背丈はあの頃のままで当 時はお前の方が背が高くてこっちの方が守られててようやく俺 が守ってやれるって言うかそう言うのにこだわるのってバカみ たいだけど俺にとっては大切って言うかでもそれ以前に最近の お前は無敵気味で……」 「だ…め……ん……んんっ」 「とにかくなんて言ったらいいのやら今となっては小柄だからこ がらがすきなのかこがらだから小柄が好きなのかよくわからな いような感じがどうしようもなくてでもこがらは小柄だし小柄 なこがらは可愛くて好きだしってわあもう何を言っているのや ら……」 「や……もうっ!!」 「わぷっ!」 「………」 「ピ、ピンク…… 傘? 傘で防御したのか……」 「………降ろして」 「あ………」 「降ろしてっ!!」 「わ、わわわかったっ!」 ・ ・ ・ 「すまない、動揺して口止まらなくなっちまって……。 あんなつもりじゃ……」 「傘」 「え?」 「持ってよ」 「あ、ああ」 「……行きましょ」 「わ、わかった…」 「………」 ・ ・ 「こがら、あの……」 「………雨」 「え?」 「私、嫌いじゃないのよね」 「そ、そうなのか?」 「湿気は鬱陶しいけど、雨音が好き。 傘に当たる雨音って、何か落ち着く。 土砂降りの時はそんなこと思わないけど、 そんなに強い降りじゃなかったら、なんだか優しい音だから………」 「………」 「大きい傘にして良かったな………。 雨音に包まれるみたいで。 それに……二人入っても余裕あるし」 「………」 「こうして二人ではいると……大きさちょうど良くて。 ピッタリ、だよね」 「………」 「………」 「えと……今何て言ったんだ?」 「!」 「雨音でよく聞こえなかったんだ」 「………」 「……こがら?」 「………こうして二人でいると、大技使いたくなって びっくりだよねって言った」 「えっ?」 「言った」 「ええっ?」 「雨がやんだら、殴る」 「えええっ?」 「倒すために殴るか、殺すために殴るかの どっちだって言われたら、殺す方よりで」 「ええええっ?」 「決めた。決定。大決定っ!」 「えええええっ?」 「さあ、早く晴れないかなっ!? 虹を背景に降る血の紅はきっと映えるはずよっ!!」 「ええええええええぇっ!?」 「やっぱり私は太陽の下で生きる人間よねっ!」 「それは否定しないけど何を怒っているんだお前はっ?」 「……知らないっ。 って言うか、知れっ!」 「ああもう何がなにやら………」 「あ、晴れてきた」 「ひっ!」 「でも、天気雨か……」 「セーフだな……」 「じゃ、殴るのは許したげる。代わりにパフェ奢んなさい」 「ああ……ってそれでいいのか?」 「ほら、早く行くわよ。 ちゃんとついてきてよね。 濡らしたら承知しないんだからっ」 了 |